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選択的夫婦別姓に関する新聞論調(2)

サイボウズの青野社長他3名が,日本人同士が結婚する際に夫婦別姓を選択できないのは憲法違反だとして,国家賠償を求めて提訴した裁判に対し,一審の東京地裁は3月25日に原告の訴えを棄却する判決を下した。今後は控訴審で争われることになる。

少子化は日本経済の持続性に対する最大の課題だが,夫婦別姓を認めることは予算不要の少子化対策になり得る。下図は”OECD Family Database"から,2016年の婚外出生比率を示す。よく言われることだが,日本はこの比率が異常に低く,OECD諸国の中では,韓国に次いで下から2番目の2.3%であり,OECDの平均値40.3%を大きく下回る。つまり日本人のメンタリティでは,子供を持つのは結婚が前提であるが,晩婚化に伴って,結婚前に獲得する職業上の実績は量的に拡大するため,改姓に伴う経済的・社会的損失との比較衡量により,結婚に踏み切れない場合がある。更には伝統的な「家」意識も存続しているため,一方の家名消滅を意味する同姓の強制は,伝統を重視する層にも大きな阻害要因となる。

Share of births outside of marriage (2016)

下の図はOECD諸国の人口1000人当たりの婚姻数の経年変化を示す。日本の成婚率は平均的なレベルにあると言えるが,その値は1970年の10.0から2016年の5.0に半減している。ただしこの数値は,高齢化によって結婚年齢に居る人口比率が低下した点を割り引いて見る必要がある。いずれにせよ成婚件数の減少は,日本では出生数の減少に直結することに注意が必要だろう。以下に東京地裁の判決を受けて出された,各社の新聞論調を引用するが,一様に司法の判断回避を批判している。

Crude marriage rate per 1000 people (2016)


社説:選択的夫婦別姓/実現願う声は広がっている
河北2019年4月7日

 夫婦別姓を選択できない戸籍法の規定は憲法の保障する法の下の平等に反するとして、ソフトウエア開発会社の社長らが損害賠償を求めた裁判で、東京地裁は先日、原告の訴えを全面的に退けた。旧来の論法から一歩も踏み出そうとしない判断に、またしてもと失望を禁じ得ない。
 判決は夫婦同姓を定める民法の規定を合憲とした2015年の最高裁判決を踏襲。法律上の姓は一つであるべきで戸籍法が別姓を認めないことには合理性があるとした。
 原告らは戸籍上は妻の姓を選択し仕事では旧姓を使用するなどしていたが、銀行・証券口座やパスポートなどで煩雑な手間とともに、株式名義変更のコストなど経済的損失を被ったと主張。しかし、判決はこうした不利益への対処は立法の問題だとした。
 戸籍法の規定では、外国人と結婚する場合は同姓か別姓かを選ぶことができるが、日本人同士では別姓にできない。これを法の不備とする原告側の主張には、司法のあり方にも一石を投じたいという意図があったが、判決は法律論に終始した。
 15年の最高裁判決では、15人の判事のうち女性3人を含む5人が違憲の反対意見だった。1996年に法制審議会(法制審)が選択的夫婦別姓導入への民法改正を答申して20年余。法制審が同時に求めた婚姻年齢の男女差撤廃や嫡出・非嫡出による相続差別、女性の再婚禁止期間短縮は既に改正されている。
 国連女性差別撤廃委員会など内外から何度も是正を求められながら先送りを繰り返してきた国会と政府に判断を委ねられるだろうか。野党が提出した議案は店ざらしにされている。
 17年に実施された内閣府調査では、選択的夫婦別姓制度の導入に向けて民法を「改正してもかまわない」とする賛成意見が42.5%。改正の必要はないとする29.3%を大きく上回り、96年から5年ごとに実施している調査で最多となった。希望する人が別姓を選ぶための制度が、なぜ実現できないのだろうか。
 原告が主張する不利益は、現状では9割が夫の姓になる既婚女性のうち、旧姓を使用する人が日々体験している事象にほかならない。そうした不都合を嫌い、あるいはそもそも自身のアイデンティティーの一つである姓を失いたくないために、やむなく事実婚を選ぶカップルが、夫婦や家族としての安定した法的地位を得られない国のままでいいのだろうか。
 原告らによる選択的夫婦別姓制度導入に賛同を求める署名は5万人を超えた。原告側は最高裁まで争う方針で、同様の訴えは各地で起こされてもいる。地方議会で別姓法制化を求める意見書の可決や請願の動きもじわじわと広がっている。社会や意識の変化に、司法や国政が鈍感でいいはずがない。


社説:夫婦別姓 選択制の議論、本格化を
中国2019/3/28 08:41

 同じ姓でも別々の姓でも、夫婦が望めば自由に選べる社会にしたい―。そういう声が広がっているにもかかわらず、いとも簡単に退けた判断に大きな失望を覚える。
 ソフトウエア開発会社「サイボウズ」社長の青野慶久さんら4人が、夫婦別姓を選べない現在の戸籍法の規定は憲法に違反するとして訴えた裁判で、東京地裁は合憲とし、原告側の主張を全面的に退けた。
 原告側が問題視したのは、夫婦同姓を原則とする民法の違憲性ではなく、戸籍法の矛盾だ。
 戸籍法の規定では、外国人との結婚や日本人同士の離婚では同姓にするか別姓かを選ぶことができる。それなのに日本人同士が結婚した場合に別姓にできないのは「法の不備」であり、憲法がうたう「法の下の平等」に反すると訴えた。
 そして新たな規定を設け、希望すれば夫婦がそれぞれの姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」を実現できるよう求めた。
 これに対し、判決は「法律上の姓は一つ」とし、夫婦別姓を認めないことには「制度上、合理性がある」と結論づけた。別姓が認められないことによる不利益にどう対処するかは司法でなく立法の問題だとして請求を棄却した。
 青野さんは結婚で妻の姓に改姓したら思わぬ不便に苦労した。株式の名義変更に多額の費用がかかった。ビジネスでは旧姓を名乗っているが、公式書類には戸籍上の姓を使わなければならない。二つの姓を使い分けることがストレスやトラブルのもとになっている。
 判決からはしかし、そうした原告らの事情への配慮はまったくなかった。もっと踏み込んで言及すべきではなかったか。
 最高裁は2015年、夫婦同姓が日本社会に定着していることなどを理由に民法の規定を合憲とした。今回の判決は、これを追認しただけのように映る。
 ただ最高裁判決も一枚岩ではなかった。裁判官15人のうち、女性3人を含む5人が「違憲」の意見を付け、国会での議論を促した。
 にもかかわらず、3年余りたっても国会でこの問題と向き合うような動きは出ていない。問題を先送りしてきた政府の責任もまた重い。
 動きが鈍い背景には、自民党を中心に「家族の一体感を損ねる」などの反対意見が根強いことがある。
 だが、女性の社会進出が当たり前になり、姓の変更を強いられ、精神的にも物理的にも不利益を被っている人はたくさんいる。そうした現実から目をそらし続けていれば、立法の不作為と言われても仕方あるまい。
 内閣府が昨年公表した調査によると、選択的夫婦別姓制度のための法改正について「かまわない」と賛成した人は42.5%と、「必要ない」と反対した29.3%を上回った。5年前はどちらも30%台で拮抗(きっこう)していたが、全世代で容認派が増えた。
 法的な裏付けのない旧姓の通称使用も拡大している。多様な選択を尊重する考え方が広がっているのは間違いない。
 時代とともに変化する価値観としっかり向き合い、国会も司法も責務を果たさなければならない。選択的夫婦別姓制度について、国民を巻き込んだ本格的な議論を起こすべきだ。


社説:夫婦別姓判決/国会は選択制に道を開け
神戸2019/03/27

 多様化する実社会と司法の溝は広がるばかりではないか。
 戸籍法に夫婦別姓を認める規定がないのは憲法違反だと首都圏の男女4人が訴えた裁判で、東京地裁は合憲と判断、請求を棄却した。原告側は控訴する。
 判決は「法律上の姓は一つ」とし、戸籍法が別姓を認めないのには合理的な根拠があると結論づけた。最高裁は2015年、日本社会に定着しているなどの理由で夫婦同姓を原則とする民法の規定を「合憲」とする初判断を示している。
 固い司法の扉を押し開こうと、別の角度から挑んだのが今回の訴訟だ。戸籍法では、日本人が外国人と結婚する場合は別姓を選べるが、日本人同士では選べない。原告らは、この規定に着目し、法の下の平等を定めた憲法に反すると主張した。
 原告の一人、ソフトウエア開発会社「サイボウズ」の青野慶久社長(47)は、結婚で妻の姓に改姓したが、仕事は旧姓で通している。場面に応じどちらの姓を使うか判断を迫られるストレス、株式名義の変更にかかる多額の費用など旧態依然の法制度が経済的損失を招いている-。ビジネスの最前線からの訴えは説得力があった。
 ところが、地裁判決は最高裁判断をなぞっただけで、不利益にどう対応するかは「国会の裁量に委ねられる」とした。価値観の多様化に向き合おうとしない司法への失望は大きい。
 内閣府が昨年2月に公表した調査で、希望すれば夫婦がそれぞれの姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」の法整備を容認する人が42.5%で、「必要ない」の29.3%を上回った。5年前の調査では、どちらも30%台でせめぎ合っていたが、全世代で容認派が増えた。結婚で姓を変える、変えないを選べる制度への理解は広がっている。
 法制審議会は1996年、選択的別姓を認める民法改正案を答申したが、法改正は棚上げされたままだ。夫婦同姓の強制は女性差別だとして国連からも再三、是正勧告を受けている。司法が動かないからといって国会の怠慢は許されない。
 国民の意識は柔軟で寛容だ。選択的夫婦別姓の法制化に向けた議論を本格化させ、立法府の責任を果たさねばならない。


(社説)夫婦別姓 政治を動かすために
朝日2019年3月27日05時00分

 木で鼻をくくる判決だ。
 夫婦は同じ姓を名乗ると定める戸籍法は、「個人の尊重」や「法の下の平等」をうたう憲法に反すると、ソフトウェア会社サイボウズの社長らが訴えた裁判で、東京地裁は原告側の主張をすべて退けた。
 判決は「民法と戸籍法は密接不可分」と述べたうえで、夫婦同姓を強制する民法を合憲とした15年の最高裁判決を踏襲。姓を変えることで不利益が生じるとしても、どう対処するかは裁判所でなく、国会が判断すべきことだと結論づけた。
 法律論に終始し、姓の変更を強いられる者の事情に思いを致さない判断というほかない。
 日本人が外国人と結婚した場合、戸籍の記載は同姓、別姓のどちらでも選べる。日本人同士だと認められない理由に、どれほどの説得力があるのか。
 また判決は、「個人が社会において使う法律上の姓は一つであることが予定されている」として、民法上の姓と戸籍の姓は同じでなければならないと繰り返す。近年、職場などで旧姓を使い続けることが進み、裁判所でも、公権力の発動そのものである判決を、旧姓で言い渡す裁判官が大勢いる。「法律上の姓は一つ」と力説することに、どんな意味があるのか。
 4年前の最高裁判決では、15裁判官のうち5人が民法の規定を違憲と断じた。その後も、今回のケースにとどまらず、改姓によって、自分が自分でなくなってしまうような痛みに耐えられない人々が、訴訟を相次いで起こしている。国際的にも例を見ない、同姓の強制に伴うきしみが噴き出しているのだ。
 だが、政権がこのテーマに向き合う気配はない。野党が提出した選択的夫婦別姓制度を導入する法案は店ざらしにして、代わりに進めるのが旧姓使用の拡大だ。それ自体は否定するものではないが、社説で何度も指摘してきたように、問題の根本的な解決にはなり得ない。
 世の中は確実に変化している。内閣府の12年の世論調査では、選択的夫婦別姓への賛否はほぼ拮抗していたが、17年には賛成が42.5%、反対29.3%だった。また、三重県議会は今月、制度の法制化を求める意見書を採択。同じ動きは他の市・区議会にもある。
 自分らしく生きたいと願う人がいて、多様な選択を尊重しようという考えは広がっているのに、国政には届かない。
 この先もそんな窮屈な社会を続けるのか。迫る統一地方選や参院選は、有権者としての考えを示す良い機会でもある。
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令和

陳腐だが,真っ先にゼロサム(零和)ゲームを連想した人が多かっただろう。
アベノミクスでGDPのパイは大きくならず,分配の偏りが拡大しただけ,という時代背景を象徴するようだ。

国内総生産(支出側)の推移(暦年)
20002005201020112012201320142015201620172018
名目526.71524.13500.35491.41494.96503.17513.88531.32535.99545.12548.90
実質461.71489.62492.02491.45498.80508.78510.69516.93520.08530.11534.29
※単位は兆円,実質値は2011年度基準。


鉄道廃止による利用者の逸走

地方における鉄道路線の廃止が、公共交通の衰退をもたらすことは想像に難くない。近年の廃止路線について、廃止前後での利用者数の変化を、既存文献からまとめたものが表1である。廃止直後の代替バスの利用者数は、鉄道時代の概ね6割から4割に減少する場合が多いことが判る。さらに少子高齢化の影響もあり、路線代替後にも公共交通の衰退が進行し、代替バスも廃止の運命をたどる場合も珍しくない。JR気仙沼線は、震災前には柳津~気仙沼間を直通する列車は1日9.5往復であったが、同区間のBRTは15往復(2018年7月)と頻度は上がっているにも関わらず、平均通過人員は33%に低下している。これは少子高齢化以上に被災地の人口流出が進んだ結果を反映している。

廃止代替バスへの転換率

地方鉄道路線の運営は経常収支だけで赤字の場合が多く、新たな資本支出には耐えられない傾向が強い。一方で地球温暖化も相まって、自然災害の発生が頻繁かつ激甚化しており、一度被災すると復旧費用が捻出できないため、廃止に至る状況が続いている。表2に近年の災害を理由として既に廃止された、廃止が検討された、或いは廃止に向けて協議中の路線を示す。従来の鉄道軌道整備法では、黒字の鉄道事業者は災害復旧補助金の対象外とされていたため、東日本大震災の被災区間のうち三陸鉄道の譲渡が決まった山田線区間のみが鉄道で復旧される結果になった。2018年6月の改正では、黒字の鉄道事業者であっても赤字路線については補助の対象に加えられ、従来に比べて鉄道での復旧が容易になることが期待される。

自然災害による廃止検討路線

Caravan reached Tijuana, BCN, Mexico

Tijuana, MX from San Ysidro, CA
10月中旬にHondurasをスタートした移民行進"Caravan"は,途中で合流した人を含めて1万人とも伝えられるが,11月18日に約3千人がアメリカ国境の町Baja California州Tijuanaに到達した。写真はアメリカCalifornia州San Ysidroから,メキシコ側のTijuanaの町を,自動車検問所越しに見たもの。(2014.2.21)

報道によれば,Trump大統領は10月22日,「Guatemala, Honduras, El Salvadorは移民集団の出国と米国への不法入国を阻止することができなかったこと」を理由に,これら3ヶ国へのODAを「停止または大幅に削減する」旨,Twitterに投稿した由である。しかし移民(経済難民)が発生する要因は,所得格差(貧困)や治安悪化であり,これまでのODAが発生国の状況改善には不十分であったことを示唆する。

居住地選択が所得格差と正の相関を持つことは周知の事実であり,ODAの意義は「情けは人のためならず」の実践にある。すなわち自国の購買力の一部を低所得国に移転することで,その国から移民発生を抑制することが期待でき,結果的に自国の経済的安定の維持につながるからである。現状で困窮している被援助国の資金繰りを更に悪化させることで,移民発生を抑制できるはずはない。

どこの国でも専門知識を持つ高学歴者(医師や研究者等)は歓迎される傾向だが,低技能の移民は自国民の雇用維持という観点から歓迎されない(学歴と技能は一致しないが,ここでは敢て区別しない)。しかし特に経済難民については,現実は異なる。Trump大統領の「Caravanには大勢の犯罪者や中東のテロリストが混ざっている」という主張は根拠に乏しいが,アメリカに関する限り,中南米からの移民がアジアやアフリカからの移民に比べて平均的な教育水準が低いことは,統計上確認できる。

下表は"Database on Immigrants in OECD Countries (DIOC) 2010/11”による,アメリカへの移民の出身地域別学歴別人数である。因みに出身地域は出生国によるが,日本の国勢調査には出生国や滞在期間のデータが含まれず,国籍による分類しかない。このため日本で生まれた在日3世や4世も,日本国籍を取得しない限り移民扱いになるという統計上の不備が指摘される。しかし完全な出生国主義を採る場合にも,例えば両親の海外赴任中に生まれた子供は自国国籍を持っていても形式上移民になる等,移民を正確に定義することは難しい。

出身地域中卒以下高卒・専門学校大卒・院卒大卒以上の率
Africa330,120585,923669,34642.2%
Asia2,475,5423,448,7515,613,97148.7%
Latin America11,306,9458,356,4623,217,26814.1%

単独行動主義(卓袱台返し)

Donald J. Trumpが大統領に就任して以来,「米国第一主義」の名の下に,既存の合意からの一方的な離脱を宣言する等,これまでの外交的レガシーを無視する行為を繰り返し,国際情勢を不安定化させている。物事は均衡で動いているので,長期的な国益と目先の利益が相反することがママあるが,その辺の思慮が不足した指導者の誹りを免れない。たとえば,国際的には以下のような事象が挙げられる。

(1) 就任早々に,環太平洋パートナーシップ協定(TPP)(2016年2月)からの離脱を宣言。同協定には18年3月に米国を除く11ヶ国が署名したが,協定案自体,著作権法など米国の主張を大幅に取り入れたもの。
(2) 同時に北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に入ることを宣言。2018年9月にUSMCAとして合意に達する。
(3) 2017年6月に,196ヶ国で合意した地球温暖化対策の国際枠組み,いわゆる「パリ協定」(2015年12月)から離脱。2016年11月時点で,批准国(団体)は110に達して発効。
(4) 2018年1月のセーフガード,3月の通商拡大法232条による鉄鋼・アルミニウムへの追加関税措置に対抗して,4月に中国が128品目に報復関税を発動して米中貿易摩擦が激化。以後3次に渡り,対象品目が拡大される。
(5) イランの核開発施設縮小や条件付き軍事施設査察などの履行を含む最終合意に基づき,米英仏独中露6か国協議(P5プラス1)は2016年1月にイランに対する経済制裁を解除したが,18年5月合意離脱を宣言(残り5ヶ国は合意維持)。
(6) 2018年5月に在イスラエル米国大使館をエルサレムに移転。エルサレムはイスラム・ユダヤ・キリスト教の聖地であり,潜在的に首都と認めつつも,直接的なコミットを避けることで維持されて来た宗教間の均衡を破ることになる。
(7) 1987年12月に米国とソビエト連邦の間で結ばれた,中距離核戦力全廃条約(INF)の破棄を一方的に宣言(2018年10月)。軍拡競争の再現が懸念される。

条約の批准には議会の承認が必要であるが,(7)は明確に条約であり,議会の承認なしに破棄することが法的に正しいのか疑問に感じられる。多くの点で「アメリカに不利(有利)」であることを理由とするが,明確なエビデンス無しに,思い込みで政策決定をしているようにしか見えない。国内的にもオバマケアの破棄など,問題は多々あるが,反知性主義的な政策運営は日本も他山の石とせねばなるまい。

右側通行・左側通行

道路交通については,世界的には右側通行が主流で,人口比にして凡そ2/3を占めると言われる。左側通行は日本以外には,英国とその旧植民地が殆どで少数派だが,鉄道については道路より格段に主流だと言えよう。

たとえば道路は右側通行だが,鉄道は左側通行である国や地域には,中国・台湾・韓国・フランス・ベルギー・スイス・イタリア・ポルトガル・スウェーデン等が含まれる。ただし鉄道の場合,単線区間が多いので,左右の違いはさほど問題ではなく,通行方式の切替えは駅構内で容易に実現できる。これらの地域では,幹線鉄道は左側通行だが,都市鉄道(地下鉄等)は右側通行をする場合も多い。たとえばソウル地下鉄だとKNRに乗入れる1号線のみが左側通行で,それ以外の路線は,KNRへ乗入れる4号線等を含めて右側通行になっている。

スウェーデンは欧州大陸には珍しく左側通行で残っていたが,1967年9月に道路交通を右側に切替え,周辺諸国との統一を図った。このため路面電車では,併用区間と専用軌道の境界で平面交差が必要になった。ミャンマーも1970年12月に右側通行に切替えたが,時の独裁者が星占いに基づいて行ったという説があるくらい必然性に乏しい。ミャンマーは左側通行のタイ・バングラデシュ,右側通行の中国・ラオスと接しているが,「アジアハイウェイ1号線」がベトナム・カンボジア・タイ・ミャンマー・バングラデシュを辿るルートとされることを考えても,前者のウエイトが高いからである。

逆に道路が左側通行で,鉄道が右側通行をする国としては,インドネシア以外に知らないが,同国の鉄道は旧宗主国のオランダが建設したためだと思われる。日本では戦前は人も車も左側通行であったが,戦後GHQが右側通行への切替えを計画し,まず人だけを「対面交通」と称して右側通行へ切替えた。その方が事故が減るという口実であったが,実は続いて自動車交通も右側に切替えることを企図していた。その障害となったのが路面電車であり,ポイントの類を切替える(たとえば折返し用のスプリングポイントも反転が必要)のに費用が掛かりすぎる点がネックになったと言われる。

ジャカランダ

Jacaranda at UNECA, Addis Ababa
世界三大花木の最後はジャカランダ。南米・中米・カリブ海の熱帯・亜熱帯地域原産でノウゼンカズラ科に属する。50近い種が含まれるため,その態様は一様ではないが,栽培品種としてよく用いられるのはJacaranda mimosifoliaで,マメ科のネムノキと似た2回羽状複葉を持つ落葉高木である。従って,もう一つの三大花木であるマメ科のホウオウボクとも似ているが,花弁は紫色で開花時の区別は容易い。南アフリカ地域(南ア共和国, Zimbabwe, Zambia)等では街路樹として用いられるが,日本では日南海岸や長崎・小浜温泉等で植えられていて6月に開花する。写真はAddis Ababaの国連(アフリカ経済委員会)構内のジャカランダ。(2013.3.18)

選択的夫婦別姓に関する新聞論調

1月9日にサイボウズの青野社長他3名が,日本人同士が結婚する際に夫婦別姓を選択できないのは憲法違反だとして,国家賠償を求めて東京地裁に提訴した。2015年12月の最高裁判決では,民法750条の同姓規定は合憲とされたが,今回は戸籍法における日本人と外国人の扱いの違いが争われる。「法の下の平等」という見地からは,同じ日本人が結婚相手によって戸籍上の姓の選択の可否が異なる点が問題とされているが,すべての日本人に同じ規定が適用されるという意味では,筋が弱い印象を受ける。ただし精神的な喪失感に留まらない,実質的な経済的損害が発生している訳で,その点について裁判所がどう判断するかだ。

この問題に関しては立法の不作為が指摘されており,1月10日以降,各新聞社が一斉に社説で取り上げた。1月16日の朝日まで,Web上で検索された各社の論調を比較のために再掲するが,一様に夫婦別姓に肯定的だと読める。


社説:夫婦別姓 改めて議論を起こそう
朝日2018年1月16日05時00分

 夫婦に同じ姓を名乗るよう強いる制度は憲法に違反する。そんな訴えが新たに起こされた。これまであまり言及されなかった視点からの批判も加わり、同姓を義務づけるおかしさが改めて浮かびあがっている。
 原告の一人は、結婚して妻の姓を名乗ることになった男性の実業家だ。様々な名義の変更など改姓によって生じる手間や不利益、そして「自分らしさ」を失うような感覚は、女性だけの問題ではない。この当たり前の事実を社会に突きつけた。
 注目されるのは、原告らが、外国籍の人と結婚した場合との違いを指摘している点だ。
 外国人は戸籍がないため夫婦は別姓になるのが基本だが、希望すれば同じ姓を名乗る手続きも用意されている。だが日本人同士の夫婦には同姓の道しかない。これは法律の不備で、法の下の平等などを定めた憲法に反すると主張している。
 別姓に反対する人々はよく、姓が違うと家族の崩壊を招くと言う。この論法でいけば、年2万組以上生まれる国際結婚の家庭は、相当数が「崩壊」することになる。いかに荒唐無稽な言い分か明らかではないか。
 提訴と前後して、弁護士から最高裁判事に就任した宮崎裕子さんが、今後も旧姓を使い続ける考えを明らかにしたことも関心を集めた。昨年から判決文や起訴状などへの記載が認められるようになったのを受けたものだ。旧姓使用の拡大は「女性活躍」をうたう政府の方針で、各省庁でも取り組みが進む。
 それ自体に異論はないが、考えれば奇妙な話である。
 被告に死刑を言い渡すこともある判決。国民のくらしや企業活動に重大な影響を与える政策決定に関する文書。これらが通称という「仮の姓」で書かれ、一方「正式な姓」は戸籍の上にのみ存在し、場合によっては社会でほとんど使われない。
 こんなに分かりにくく、権力行使の正当性が疑われかねないことまでして、なぜ現行制度の維持にこだわるのか。同姓か別姓かの選択によって生じるメリット・デメリットは、当の夫婦が責任をもって引き受ける。それで何の不都合があるのか。
 最高裁は約2年前、いまの民法を合憲と判断したが、選択的夫婦別姓制度について「合理性がないと断ずるものではない」と述べ、国会で論じ、判断すべき事柄だと述べた。
 保守的な家族観を掲げる自民党が多数を占め、国会の動きは鈍い。だが、社会のあちこちにきしみが出ている。提訴を機に改めて議論を起こすべきだ。


社説[夫婦別姓で提訴]歴史を前に進める時だ
沖縄タイムス2018/1/13(土)0:55配信

 司法は「時代の要請」から目を背けないでほしい。
 日本人同士の結婚で夫婦別姓を選択できないのは憲法違反だとして、男女4人が国に損害賠償を求める訴えを起こした。
 民法の夫婦同姓規定については、2015年に最高裁大法廷が合憲と判断したが、今回は戸籍法の不備を問う新たな裁判である。
 戸籍法の規定では、「日本人と外国人の結婚」「日本人同士の離婚」「日本人と外国人の離婚」で同姓か別姓かを選ぶことができる。「日本人同士の結婚」だけ別姓が選べないのは戸籍法の欠陥であり、法の下の平等を定めた憲法に反するというのが原告側の主張だ。
 東京地裁に提訴した1人、ソフトウエア開発会社「サイボウズ」の青野慶久社長は、結婚に際し妻の姓を選択した。「名字を変えたくない」という妻の希望に沿ったもので、「名前が二つあったらおもしろそう」と深く考えずに改姓したという。
 ところが仕事では旧姓の「青野」を使用し続けたため、パスポートや株主総会などで戸籍上の姓を強いられ想像以上に支障が出た。銀行口座や印鑑、クレジットカードの名前を変えるのもかなり面倒で、当時保有していた自社株の名義変更には数百万円かかった。
 結婚までに築いたキャリアが分断されないよう旧姓を通称として使用したのに、公的な書類では結婚後の姓を強いられるというストレスは、多くの女性たちが感じてきたことでもある。
   ■  ■
 最高裁が夫婦同姓を定めた民法の規定を合憲としたのは、「夫婦が同じ姓を名乗り家族の呼び名を一つにするのは合理的で日本社会に定着している」「改姓した女性の不利益は通称使用が広まれば緩和できる」などの理由からだった。

 もちろん結婚相手と同じ名字を名乗ることに絆や幸せを感じる人もいるだろう。逆に、生まれた時から慣れ親しんだ名前の変更に自分が自分でなくなるような喪失感を抱く人も少なくない。
 さらに通称使用をどこまで認めるかの対応は職場によってまちまちで、使い分けの煩雑さが付いて回る。そのため法的に離婚したり、最初から婚姻届を出さずに事実婚を貫く夫婦もいる。
 一方の配偶者に負担を押し付け、結婚の自由を制約する制度が果たして合理的といえるのか。
   ■  ■
 青野さんが訴えるのは「旧姓使用に法的根拠を」だ。同姓か別姓かではなく、別姓希望の夫婦を救うための新たな選択肢の提示である。
 今月、最高裁判事に就任した宮崎裕子さんは、最高裁判事として初めて旧姓を使うことを明らかにした。
 女性の社会進出とともに選択的夫婦別姓を求める声が強まっている。法律で同姓を規定する国は日本以外になく、世界の潮流からも大きく取り残されている。
 別姓を選ぶ自由は、個々の人権が尊重される社会をつくっていく上で不可欠だ。
 歴史を前に進めたい。


社説:夫婦別姓に真剣に向き合おう
日経2018/1/11付

 結婚時に夫婦別姓を選べない戸籍法は、憲法に反する―。ソフトウエア開発会社の男性社長らが、国に損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
 夫婦別姓を選択肢として認めてほしいとの声は根強いが、いまだ実現していない。姓を変えるのはほとんどが女性のため、一部の女性の問題と狭く捉えられることも多かった。今回の提訴は、男女問わず、多くの人にかかわる問題だということを示している。
 裁判はサイボウズの青野慶久社長ら4人が起こした。社長は結婚時に妻の姓に変更し、旧姓の「青野」を通称として使っている。
 日本人と外国人の結婚・離婚や日本人同士の離婚では、戸籍法にもとづき姓が選べるのに、日本人同士の結婚では別姓を選ぶ規定がない点を挙げ、法の下の平等に反するなどと訴えた。
 ビジネス上のマイナス面も多く指摘している。株式の名義変更に多額の費用がかかった、投資家から「社長が株を持っていない」と誤解される、などだ。精神的な負担だけでなく「経済合理性からみても日本の損失」という主張には、説得力がある。
 夫婦別姓を巡っては、法務省の審議会が1996年、民法の「夫婦同姓」規定を見直し、選択的夫婦別姓制度を導入するよう答申した。しかし国民の間でもさまざまな意見があり、改革に向けた議論は止まったままだ。
 最高裁大法廷は2015年、民法の規定を合憲とする初の判断を示した。だが裁判官15人のうち5人は、違憲とした。最高裁判決は姓を巡る制度は「国会で論ぜられ判断されるべき事柄だ」とも指摘している。
 困っている人がいるなら、その不都合を解消する。多様な価値観を尊重する。成熟した社会にとって、当たり前のことだろう。時代の変化に合わせて法制度を絶えず見直すことは、国会の責務だ。夫婦同姓を法律で義務付けている国は、世界でもまれだ。今こそ、真剣にこの問題に向き合うべきだ。


社説:夫婦別姓提訴「法の欠陥」はないのか
中日2018年1月11日

 夫婦同姓の民法規定は「合憲」と最高裁大法廷が判断して2年余り。今度は姓を変えた男性らが原告となり夫婦別姓制度を求め、提訴した。戸籍法を使い、法の欠陥を突く訴訟だ。注目しよう。
 2015年12月に最高裁が現行の夫婦同姓制度を合憲としたのは次の言葉に尽きる。
<家族は社会の基礎的な集団単位で呼称を一つに定めることは合理性がある>
 確かに合理性があることは否定しないし、家族が同姓であることに有利な点が多い事実も否定しない。だが、社会が多様化し、女性が社会進出した現代、旧姓を捨て去ることに不都合を覚え、実際に不利益をこうむる人が多いことも事実なのだ。
 1996年には法制審議会が希望すれば各自の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓制度」案を答申した。それでも強硬に反対する人々は明治民法の「家制度」が頭から離れないのではと疑うほどだ。
 今回、東京地裁に提訴したのはソフトウエア開発会社「サイボウズ」の青野慶久社長らだ。
「96%が夫の姓」と訴えた過去の訴訟とは異なり、視点が違う。「法の欠缺(けんけつ)」を突いている。難しい法律用語だが、欠陥の意味である。民法ではなく、戸籍法を使っている。
 (1)日本人同士の結婚 (2)日本人と外国人との結婚 (3)日本人同士の離婚 (4)日本人と外国人との離婚-。このうち(1)以外では事実上、同姓か別姓か選択できるのだ。
 (2)の日本人と外国人の結婚は別姓の選択が可能-。つまり日本人同士の結婚の場合のみ別姓を選べない。おかしい。そんな「法の欠缺」がある。原告側はそう主張している。
 ここで憲法を持ち出そう。婚姻について定めた24条である。「法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」。むろん14条では「法の下の平等」を書いている。
 そうなると日本人同士が結婚する際に夫婦別姓を選択できないのは憲法違反だ-。これが青野さんらの言い分なのだ。
 昨年9月から全国の裁判所の裁判官や職員の旧姓使用を認める運用が始まっている。判決や令状で同一人物かを確かめるためだ。弁護士も戸籍姓で登録し、旧姓で活動できる。民間企業などでも、もはや当たり前だ。
 判決で「当たり前の扉」が開くだろうか。時代はもうそこまで来ている。


社説:夫婦別姓 選べぬ社会をいつまで
信濃毎日2018年1月10日

 夫婦の同姓を定めた民法の規定を「合憲」と判断した最高裁の判決から2年余り。別姓を選べる制度の実現が一向に見えない現状に対し、新たな形で問題提起する動きである。
 結婚して妻の姓に変えた男性らが、仕事や生活に支障が生じたとして国に損害賠償を求める裁判を起こした。民法でなく戸籍法に着目した点がこれまでと異なる。
 外国人と結婚した場合は、戸籍法の規定に基づいて同姓か別姓かを選べる。なのに、日本人同士だと選べないのは戸籍法の欠陥であり、法の下の平等を定めた憲法に反すると訴えている。
 言い換えれば、民法上は同姓とし、戸籍法を改めて別姓を認める制度の提案だ。子どもは民法上の氏になるので混乱も起きないという。司法の判断によっては“風穴”が開くかもしれない。
 原告の1人でソフトウエア開発会社サイボウズ社長の青野慶久さんは、妻の姓に変えてみて不利益の大きさを痛感したという。仕事で旧姓の青野を使っているが、公式な書類は戸籍の姓にせざるを得ず、手間も費用もかかる。旧姓使用に法的根拠が与えられれば、救われる人は多いと話す。
 夫婦別姓をめぐって男性が訴訟を起こすのは珍しい。結婚で姓を変える男性は少なく、別姓は女性の問題と捉えられがちだ。そのこと自体、憲法が掲げる「両性の本質的平等」が根を張っていない現実を映し出している。
 最高裁は2015年の判決で民法の規定を合憲としつつ、全面的に是としてはいない。改姓による不利益をなくす法制度を作るのは立法府の役割だと指摘した。
 ただ、国会の動きは鈍い。法制審議会が1996年に答申した選択的夫婦別姓制度の導入は先送りされ続けてきた。司法がその状況を承知しながら立法府にげたを預けるのも責任の放棄に等しい。
 改姓は仕事や生活の不便さを伴うだけではない。氏名は人格の基礎である。姓を変えない選択は、尊厳や人格に関わる権利として尊重されなければならない。
 別姓は伝統を壊し、家族の一体感を損なうといった反対論も根強いが、夫婦同姓はそもそも明治期にできた制度だ。アジアでも欧州でも、今やほとんどの国で別姓を選べる。それが家族の崩壊につながっているとは思えない。
 家族のあり方は多様化している。同姓を選ぶ夫婦も、別姓を選ぶ夫婦もいていい。多数派の考えを押しつけず、個人の選択を認める社会を築きたい。

ナス科植物と蒸気機関

ナス科は,食文化に最も大きな影響を与えた野菜のグループであると言うことが出来よう。ナス以外に,ジャガイモ,トマト,ピーマンやトウガラシ類が含まれる。このうちナス自体はインド原産とされるが,それ以外の殆どの種は中南米原産であり,15世紀末にコロンブス(Christopher Columbus, ca.1451-1506)がアメリカ大陸に到達するまで,旧大陸には存在しなかったことになる。従ってそれ以前には,ドイツ料理はジャガイモ抜き,イタリア料理はトマト抜き,朝鮮料理はトウガラシ抜きであった訳で,タバコ(これもナス科植物)や梅毒等の有難くないもの以外にも,コロンブスが人類に与えた影響は少なくない。

sbiii.com
工業化の過程で,最も偉大な発明はワット(James Watt,1736-1819)による蒸気機関の発明だろう。蒸気機関車は電車や気動車に取って代わられていて,過去の遺物にしか見えないが,熱エネルギーを運動エネルギーに変換する簡便な手段であることには変わりがない。第2次大戦期に石炭の入手困難から,スイス国鉄が電気蒸気機関車(e3/3形)を走らせたことはよく知られている。架線から電気を取って電熱ポットで湯を沸かせばよい道理だが,無煙化は達成できても熱効率は恐ろしく低かったと思われる。現代でも原子力発電は基本的に蒸気機関であって,湯を沸かして蒸気タービンを回すという構造は,熱源の違いを除けば火力発電も同じだ。

カエンボクとホウオウボク

Spathodea or African tuliptree in Port Vila
「世界三大花木」と呼ぶのだそうだ。1つめはカエンボク(火焔木)と呼ばれる,西アフリカ原産のノウゼンカズラ科の常緑高木である。African Tuliptreeとも呼ばれるが,花の形はチューリップとは似ていない。写真はPort Vilaの国会議事堂通(Rue Dartois)沿いの木だが,ピントが合っておらず確証は持てない。(2002.1.8)

Royal poinciana in National Taiwan University
確証が持てない理由は,もう1つの三大花木とされるホウオウボク(鳳凰木)と,遠目にはよく似ているからである。こちらはマダガスカル原産のマメ科の落葉高木なので,葉の形状(羽状複葉=ネムノキに似たシダ状の葉)から区別が付く。しかし花が満開になると間違い易いことに加えて,ホウオウボクには「火焔樹」という別称もあるので益々混乱する。写真は国立台湾大学構内の撮影だが,時期的に花が少ないため葉がよく見える。(2017.9.9)

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