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鉄道廃止による利用者の逸走

地方における鉄道路線の廃止が、公共交通の衰退をもたらすことは想像に難くない。近年の廃止路線について、廃止前後での利用者数の変化を、既存文献からまとめたものが表1である。廃止直後の代替バスの利用者数は、鉄道時代の概ね6割から4割に減少する場合が多いことが判る。さらに少子高齢化の影響もあり、路線代替後にも公共交通の衰退が進行し、代替バスも廃止の運命をたどる場合も珍しくない。JR気仙沼線は、震災前には柳津~気仙沼間を直通する列車は1日9.5往復であったが、同区間のBRTは15往復(2018年7月)と頻度は上がっているにも関わらず、平均通過人員は33%に低下している。これは少子高齢化以上に被災地の人口流出が進んだ結果を反映している。

廃止代替バスへの転換率

地方鉄道路線の運営は経常収支だけで赤字の場合が多く、新たな資本支出には耐えられない傾向が強い。一方で地球温暖化も相まって、自然災害の発生が頻繁かつ激甚化しており、一度被災すると復旧費用が捻出できないため、廃止に至る状況が続いている。表2に近年の災害を理由として既に廃止された、廃止が検討された、或いは廃止に向けて協議中の路線を示す。従来の鉄道軌道整備法では、黒字の鉄道事業者は災害復旧補助金の対象外とされていたため、東日本大震災の被災区間のうち三陸鉄道の譲渡が決まった山田線区間のみが鉄道で復旧される結果になった。2018年6月の改正では、黒字の鉄道事業者であっても赤字路線については補助の対象に加えられ、従来に比べて鉄道での復旧が容易になることが期待される。

自然災害による廃止検討路線
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