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Trolley.Net Blog

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上熊本駅(2)

The new elevated Kamikumamoto Station.
九州鉄道の池田駅として1891年開業以来の歴史を持ち,かつては粉体輸送(セメント等)のための専用線を持つ貨物取扱駅であった。九州新幹線と並行して在来線の高架化が進められ,2015年3月に島式ホーム1面2線の単純な電車駅が完成した。駅前広場拡張に伴い路線バスが駅本屋まで乗り入れ可能になり,写真でも熊本都市バスが停車中だが,市営バス塗装は変更されていない。池田駅の名称は,1950年開業の熊本電鉄菊池線(上熊本~北熊本間)の途中駅に引き継がれている。熊本電鉄の上熊本駅についてはこちら

Facade of old Kamikumamoto Station.
上熊本の旧本屋は1913(大正2)年竣工なので,夏目漱石が五高赴任時に降り立った駅舎とは別物であるが,文化財的価値を認められて,2006年に熊本市電の停留場上屋として移築された。しかし復元されたのはfaçadeのみで玄関も機能しておらず,横から見ると映画の書割のようである。かつての貨物ヤード部分へ車庫が移転して来たため,熊本市電の拠点駅になっており,停留場もかつての2面1線から3面2線に拡張された。(2016.12.12)

カエンボクとホウオウボク

Spathodea or African tuliptree in Port Vila
「世界三大花木」と呼ぶのだそうだ。1つめはカエンボク(火焔木)と呼ばれる,西アフリカ原産のノウゼンカズラ科の常緑高木である。African Tuliptreeとも呼ばれるが,花の形はチューリップとは似ていない。写真はPort Vilaの国会議事堂通(Rue Dartois)沿いの木だが,ピントが合っておらず確証は持てない。(2002.1.8)

Royal poinciana in National Taiwan University
確証が持てない理由は,もう1つの三大花木とされるホウオウボク(鳳凰木)と,遠目にはよく似ているからである。こちらはマダガスカル原産のマメ科の落葉高木なので,葉の形状(羽状複葉=ネムノキに似たシダ状の葉)から区別が付く。しかし花が満開になると間違い易いことに加えて,ホウオウボクには「火焔樹」という別称もあるので益々混乱する。写真は国立台湾大学構内の撮影だが,時期的に花が少ないため葉がよく見える。(2017.9.9)

鷲塚針原駅

A type 6100 car lined up with an LRV turning back at this station.
三国芦原線の鷲塚針原駅は,えちぜん鉄道と福井鉄道の相互乗入れの終端駅になり,低床車用の単式ホームが増設されて,2016年3月27日から使用されている。当駅は三国芦原線の福井市域最後の駅であることから,補助金の関係で,かつて丸岡線が分岐していたため構内に余裕のある西長田(ゆりの里)駅に代えて,乗入れ系統の終端に選ばれたと思われる。写真は福井行のえちぜん鉄道の単行ワンマンカー6112号と並ぶ,折返し待ちの福井鉄道の3車体2台車連接車「フクラム」F1003号。

Historic building of Washizuka-Haribara Station
当駅の駅本屋は,1928年の開通当時のものが残っており,えちぜん鉄道の他の6駅と共に国の登録有形文化財(建造物)に指定されている。逆に言えば経営状態が厳しく,それだけ多くの駅を更新せずに使ってきたことを意味する。また無人駅でありながら,列車無線基地局が設置されていることでも有名である。(2017.5.28)

J-Stage 備忘録

銀座町4丁目

「銀座」を名乗る商店街は全国に数多あり,東京の銀座地区に肖って繁栄を願ったものだろう。しかし銀座とは,本来銀貨を鋳造する場所であり,その意味では,これらの商店街に歴史的な意味付けは無い。似たような事例として「小京都」があり,これには全国京都会議なる,関係自治体の協議会が存在する。京都市伏見区にも銀座町があるが,この地名は東京より古い正真正銘の「銀座」に由来し,全国に数多ある〇〇銀座とは一線を画する。

江戸幕府による天下統一以前には,各地で貨幣が鋳造されたようだが,品位の異なる貨幣の併存は商取引に不便であるため,幕府による貨幣の統一が行われた。そのための役所が,1601(慶長6)年に京都の外港であった伏見に置かれ,1608(慶長13)年に京都市内(中京区)の両替町に移転するまで,この地で鋳造が続けられた。京都の両替町(烏丸通の1本西に位置する南北の通り)には,「銀座」という地名は残っていない。

Ginza-cho map
当時は貨幣鋳造が両替業務と深い関わりを持っていたこともあり,伏見でも銀座町を南北に貫く道路は,「銀座町通」ではなく「両替町通」である。さらに言えば,住所としての伏見区両替町は,南から北に向かって1丁目から15丁目まであるが,途中5丁目から8丁目までは欠番になっている。一方,伏見区銀座町は1丁目から4丁目まであるが,これが両替町4丁目と9丁目の間に挟まる形になっているため,実質的には両替町5丁目から8丁目に相当すると見ることができる。

Jizo shrine at Ginza-cho 4-Chome
東京の銀座4丁目交差点は,和光ビルの時計塔に象徴される繁華街だが,伏見の銀座町4丁目は地蔵を祀る祠などがある,住宅と個人商店が混在する普通の町である。かつては京都の街角の町名表示と言えば,仁丹のホーロー看板であったが,盗難の多発もあって,日本郵便のプラ看板に置き換えられている。(2017.1.2)

San Francisco Station (Caltrain)

Caltrain depot at 4th and KingStreets.
Amtrakの長距離列車はSan Franciscoではなく,対岸のEmeryville/ Oakland発着であり,San FranciscoはTransbay Terminalからのバス連絡になる。このためSan Franciscoを発着するのは,旧Southern Pacific鉄道を引き継いだCaltrainの通勤列車のみである。運転区間は77マイル先のGilroyまでであるが,実用的な本数があるのは45マイル先のSan Joseに留まる。写真はSan Francisco駅のコンコースであるが,13線という規模の割に建物は平屋の簡素なものであり,MUNIメトロの4th and King Streets駅と連絡している。

Caltrain depot at 4th and KingStreets.
ディーゼル機関車を先頭とするPush-Pull編成が並ぶ駅構内。Caltrainについては路線の一部電化と,Transbay Terminalへの地下路線延伸が,Transbay Terminal地区の再開発に合わせて計画されている。完成の暁には,ディーゼル運転の列車のみが地上に残ることになるため,当駅の規模は大幅に縮小される見込みである。(2009.11.19)

ゴクラクチョウカ

Strelitzia Reginae
南アフリカ原産とされる,ショウガ目・ゴクラクチョウカ科に属するゴクラクチョウカ(極楽鳥花)。南カリフォルニアでも多く栽培されていて,ロサンゼルスの市花にも指定されている。確かに花は鳥の頭部によく似ているが,本物の「極楽鳥」(フウチョウ)と比較すると,黄色い部分は頭部というより尾羽だろう。極楽鳥に関する写真や動画: "Birds of Paradise Project"と比較されたい。(2014.2.19; San Diego, CA)

九大学研都市駅

Kyudai Gakken Toshi Station
九大伊都キャンパスは2005年10月に開学したが,その玄関口として筑肥線・複線高架区間に開業した,2017年時点で筑肥線では最も新しい駅になる。周船寺までの区間は福岡市内にあり,当駅も本来なら福岡市内駅となるべきだが,1983年3月に筑肥線の博多~姪浜間を廃止し,福岡市地下鉄に乗入れる形態になったため,福岡市内駅からは除外されている。しかし新神戸駅のように,新神戸~三宮を別途地下鉄で移動することで,神戸市内駅が継続するのと類似した扱いは,技術的には可能だろう。

Tc1536 arriving at Kyudai Gakken Toshi Station
箱崎キャンパスからの移動は,地下鉄~JR~昭和バスと初乗りを3度払うことになるし,地下鉄線内でも1回は乗換えが必要になるので,乗換3回810円(九大ICカード所持者は740円)は便利とは言い難い。考えてみれば,筑肥線の姪浜以東があった時代なら,六本松キャンパス(鳥飼駅)からの移動は,(単線・非電化の運行頻度の問題を別にすれば)比較的容易だったかも知れない。写真は九大学研都市駅に進入する,福岡市交通局1000系最終(第18)編成。(2017.2.27)

査読雑誌の終焉

昨今は大学においても短期的な成果を求められ,特に「大学ランキング」が重視される傾向がある。中でもインパクトファクタの高い国際雑誌の登載論文が重視される傾向にあるが,Web of Science®に含まれる論文の使用言語(2013 年)を見ると,英語が96.1%,次がドイツ語の1.00%であり,日本語は11位の0.06%に過ぎない。

日本の高等教育は,明治のお雇い外国人から始まり,如何に海外の知識を取り込んで消化するかに力を注いできたが,これからは如何に知識を伝えるかが重要であることは論を俟たない。しかしその反動として,日本国内の学会誌が空洞化する懸念もあるし,人文・社会科学のように,執筆から刊行に至る周期が長い分野では,過去2 年間の刊行論文における引用のみを計測するインパクトファクタは,影響を的確に捉えるものとは言い難い。

近年は研究成果が数量的に評価される場合が多いため,論文投稿数やそれを掲載するための査読雑誌も増加する傾向にあり,いわゆる「査読公害」が発生している。本来は雑誌紙面という限られた資源を効率的に配分するために,査読システムが必要とされたはずだが,現在はWeb等を通じて,いつでも誰でも研究成果を公表するチャンネルは確保されている。従って査読雑誌という20世紀型のビジネスモデルを脱して,事前査読から事後評価への転換が必要な時期に来ていると感じる。

単純にダウンロード数の多寡で論文の質を評価することは危険だが,例えばWeb上に公開された論文への「良いリンク集」が,既存の学術雑誌に取って代わること等が考えられる。学術雑誌の世界では,Elsevier, Springer, Wiley-Blackwell等の一握りの出版社による寡占化が進み,独占力を行使した値上げが繰り返されるが,そろそろ「出版社外し」を考えてもよい時期に来ている。

むろんWeb上でも,同様の主張は散見されるので,一部を例示しておく。
  • 査読はどうあるべきなのか
  • なぜエルゼビアはボイコットを受けるのか
  • 学会誌をどう出版するか:商業出版社に託す場合の注意点
  • Bangkok BRT-廃止から存続へ

    BRT Sathorn Station
    BTS Silom線の(S3)Chong Nonsi駅と(S10)Talat Phlu駅をチャオプラヤ川左岸沿いに迂回するルートで,2010年5月に開業したBangkok BRTだが,開業から7年を迎える2017年4月末限りで廃止されることになった。

    利用者の少なさから,一時期運賃を5バーツに割引くプロモーションを実施したりしたが,13~19バーツという区間制運賃は,空調無しの一般路線バスの均一6.5~9バーツと比べて割高であり,最後まで利用者が増えなかったこと。そのため一般車線の激しい渋滞と比べて,BRTレーンがムダな空間に見えたことが理由として挙げられる。(本当は1レーン当たりの通過台数ではなくて,通過可能人員で効率性を評価すべき。)

    BRT沿線の地区には,MRTグレーラインの計画はあるが具体化はしておらず,BRTレーンを一般車線化することで,代替となる路線バスは所要時間が予測できない状態に逆戻りすることになる。写真はBTS Chong Nonsi駅に接続する(B1)Sathorn駅で降車扱いをするBRT車。(2013.3.23)

    【続報】バンコク都政府は3月27日に廃止の方針を撤回し,BRTの存続を図ることになった。沿線に代替交通機関がないためで,今後は運賃値上げを含む再建策が実行される。

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